電話予約
Web予約

予防歯科・メンテナンス

PMTCをご存知ですか?プロの予防を徹底解説!

日本歯科医師会の提唱によって設立された8020財団のページにも掲載されていますが、歯を失う二大要因は歯周病虫歯です。

これらの病気は、プラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊が主な原因となります。

プラーク(歯垢)とは、歯の表面につくネバネバした白い汚れ(後述するバイオフィルムの一種)のことです。毎日の歯磨きでは取りきれなかった磨き残しなどを栄養源に、細菌が繁殖することで作られます。

このプラークを徹底的に取り除くことにより、歯周病虫歯にならない・進行させないために行うプロフェッショナルケアが、桜新町駅前歯科のコラムにもよく登場するPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)です。

今回は、このPMTCについて詳しく解説します。

PMTCってなにをするの?

PMTCってなにをするの?

再度のご説明になりますが、PMTCはProfessional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)の略で、日本語では「歯科医師、歯科衛生士が機械的清掃器具を用いて、すべての歯面からプラークを取り除くこと」をいいます。

毎日丁寧に歯磨きをしていても、歯ブラシだけではすべてのプラークを完全に取り除くのは難しいものです。

そこで、ご自宅でのセルフケアに加えて、歯科医院でのPMTCのようなプロフェッショナルケアを定期的に受けることが推奨されています。セルフケアだけでは落としきれないプラークやバイオフィルムを除去できるだけでなく、歯の表面がツルツルになり、汚れが付きにくい状態を目指せます。

PMTCの効果により、歯周病虫歯の効果的な予防につながるほか、歯本来の白さや光沢を取り戻し、見た目の美しさを保つことが可能になります。

PMTCで落とすバイオフィルムとは?

PMTCで落とすバイオフィルムとは?

例えば、お風呂やキッチンの排水溝をしばらく掃除しないと、ヌルヌルとした膜のようなものができるのをご覧になったことがあるかもしれません。

実はお口の中でも、これと似たような現象が起きています。歯の表面に付いたプラーク(歯垢)をそのままにしておくと、細菌が強力な膜を作り出し、歯にしっかりとこびりついてしまうのです。この細菌が作り出す粘着性の高い膜のことをバイオフィルムと呼びます。

バイオフィルムは歯ブラシでは落とすのが困難

バイオフィルムは歯ブラシでは落とすのが困難

できたばかりの柔らかい状態のプラークであれば、歯ブラシで落とすことは可能です。しかし、時間の経過と共にバイオフィルムへと変化したプラークは、歯ブラシでは除去するのが難しくなってしまいます。

そんな時、効果的なのがPMTCです。歯科医院で専用の機器を用いることで、ご自身では歯磨きでは落としきれない、頑固なバイオフィルムもしっかりと除去することができます。

PMTCとスケーリング(歯石取り)の違い

PMTCとしばしば混同されやすい処置にスケーリングがあります。スケーリングは一般的に歯石取りと呼ばれるものです。

そもそも歯石とは?

そもそも歯石とは?

歯石とは、歯の表面に付いたプラーク(歯垢)が、唾液中のミネラル成分などと結びついて石のように硬くなったものです。

実は歯石そのものが直接虫歯を引き起こすわけではありません。しかし、歯石の表面はザラザラしているため、プラークが付着しやすくなり、結果として虫歯のリスクを高めることにつながってしまうのです。

歯茎の近くに歯石が付くと、その周囲の歯茎が炎症を起こして歯肉炎になることがあり、放置すると歯周病へと進行する可能性も考えられます。そのため、定期的に歯石を除去する必要があるのです。

また、歯茎の近くに歯石が付くと、その周囲の歯茎が炎症を起こして歯肉炎になることがあり、放置すると歯周病へと進行する可能性も考えられます。そのため、定期的に歯石を除去する必要があるのです。

歯肉炎から歯周病になるメカニズムや対処法については、歯周病が悪化する前に歯肉炎を治そうや、前回の知っておきたい歯周病ケア!正しいブラッシングのポイントのコラムをご参照ください。

PMTCとスケーリングとの違い

PMTCとスケーリングとの違い

では、PMTCとスケーリングはどう違うのでしょうか。

予防歯科・メインテナンスのページでもお伝えしていますが、PMTCの主な目的は、あくまで歯の表面に付いたプラーク(バイオフィルム)を専門的な技術で除去することです。

処置の過程で軽い歯石が見つかれば取ることもありますが、歯石除去そのものを目的としたスケーリングとは異なります。PMTCでは、必ずしも全てのケースで歯石取りを行うわけではありません。

スケーリングでは、硬い歯石を砕いたり剥がしたりするために、先端が尖った器具(スケーラー)や超音波を発する機器などを用います。

使用する器具にも違いが見られます。スケーリングでは、硬い歯石を砕いたり剥がしたりするために、先端が尖った器具(スケーラー)や超音波を発する機器などを用います。

一方、PMTCで主に使うのは、柔らかいゴム製のカップや小さなブラシといった器具です。これらに研磨剤を付けて、歯の表面を優しく磨き上げるため、痛みを感じることはほとんどないでしょう。

歯石になる前の段階で定期的なPMTCできれいな歯を保つことができれば、その負担を減らすこともできます。

PMTCがもたらす効果とは

PMTCを受けることで、主に次のような効果が期待できます。

① 歯がツルツルになる(バイオフィルムの除去)

PMTCがもたらす効果:① 歯がツルツルになる(バイオフィルムの除去)

普段の歯磨きでは落としきれないバイオフィルムやプラークを、歯科医師や歯科衛生士が専用の機器と研磨剤を使って丁寧に取り除きます。

処置の後は、舌で触ってみると歯の表面がツルツルになっているのを実感いただけるでしょう。歯の表面が滑らかになることにより、汚れが付きにくくなるという効果もあります。

② 虫歯や歯周病の予防

PMTCがもたらす効果:② 虫歯や歯周病の予防

PMTCでは、歯周病虫歯の主な原因となるバイオフィルムを除去するため、お口のトラブル予防に効果的です。

専用の機器で歯茎の中や歯と歯の間の細かいところも清掃しますので、歯茎が引き締まり、歯周病の予防や症状の現状維持ができます。

さらに、仕上げに使用する研磨ペーストにフッ素が含まれていれば、歯の質を強くし、虫歯になりにくい丈夫な歯を目指せます。

③ 歯本来の白さを取り戻せる

PMTCがもたらす効果:③ 歯本来の白さを取り戻せる

お茶やコーヒー、タバコのヤニなどによる歯の着色汚れ(ステイン)は、毎日の歯磨きだけではなかなか落としきれません。

PMTCでは、このような着色汚れも専用の機器で除去しますので、歯が本来持っている自然な色合いや光沢を取り戻せるようになります。

ただし、PMTCはあくまで歯の表面の汚れを取り除くクリーニングであり、歯そのものの色を白くするホワイトニングとは異なります。歯の色自体をより白くしたいとお考えの場合は、ホワイトニングについてご相談ください。

どのくらいの間隔でPMTCを受けるべきか?

PMTCを受けるのは、3ヶ月に一度程度を目安にしていくと良い

PMTCを受ける頻度は、お口の状態によって異なります。一般的に、歯の表面に再びバイオフィルムが形成され始めるまでには、およそ3ヶ月かかると考えられています。

そのため、PMTCを受けるのは、3ヶ月に一度程度を目安にしていくと良いでしょう。ご自身の汚れの付き方を把握し、どのくらいの頻度での来院が良いのかを歯科医院で相談してみてください。

PMTCは、1回きりではなく定期的に受けることでその効果を持続させることができますので、歯科検診同様、定期的に受けることをおすすめします。

健康できれいな歯を保ち続けるためにPMTCを

健康できれいな歯を保ち続けるためにPMTCを

歯周病虫歯は、ただ治して終わりではありません。考えられる原因を知ってきちんと対策し、予防とメンテナンスを怠らないことが大切です。

PMTCは、歯周病虫歯を効果的に予防するためのプロフェッショナルケアの一つです。定期的にPMTCを受けて、健康な歯と歯茎を保てるように心がけてください。

皆様の大切な歯を将来にわたって守るために、定期的な歯科検診はもちろん、PMTCをはじめとするプロフェッショナルケアは、桜新町駅すぐそばの桜新町駅前歯科にご相談いただければと思います。ご自身の歯の状態に合わせたケアプランを一緒に考えていきましょう。

関連記事

ドクターズファイルに掲載されました

東京ドクターズに掲載されました

最近の記事

  1. PMTCをご存知ですか?プロの予防を徹底解説!

  2. 知っておきたい歯周病ケア!正しいブラッシングのポイント

  3. インプラント治療におけるメリットとデメリット