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予防歯科・メンテナンス

歯の検診でチクッとしたり、出血するのはなぜ?

定期的な歯のメンテナンスが必要な理由とはのコラムでも解説しましたが、歯周病虫歯の治療などが完了した後は、再発を防ぐ、もしくは再発したとしても早く見つけ出すために定期検診を行います。

しかし、歯科医院で定期検診を受ける際、歯や歯茎にチクッとした痛みを感じたり、出血したりすることがありますよね。なぜ、検診でこのようなことが起こるのでしょうか?気になる方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、歯科の定期検診での痛みや出血について紹介します。

定期検診で行う検査とチクッとした痛みを感じる理由

冒頭でもお伝えしたとおり、歯科の定期検診では、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療のために様々な検査を行います。まず、チクッとする痛みを伴う可能性のある検査と、その理由について見ていきましょう。

歯周病の検査

定期検診で行う検査とチクッとした痛みを感じる理由:プロービング検査

定期検診では、歯周病になっていないかどうかを調べます。歯周病は歯を支える組織(歯肉や骨など)に炎症が起こる病気で最悪の場合、歯を失う原因となることもあります。

歯周病の有無を調べるにはプロービング検査というものを行います。これは、歯周ポケットの深さを測るために行われる検査で、歯周病検査の基本とも言えます。定期検診でチクッとするのは、ほとんどがこの検査です。

歯周病

歯と歯茎の間には歯周ポケットと呼ばれる溝があります。この溝の深さをプローブと呼ばれる目盛りのついた細い器具を使って測定します(通常、1本の歯につき4~6箇所)。

健康な歯茎の場合、溝の深さは1~3mm程度です。4mmを上回る深さだと歯周病と診断されます。そして4~6mmなら軽症、6~9mmなら中等度、10mm以上で重度の歯周病と判断します。

歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなり、炎症を起こした歯肉にプローブが触れることでチクッとした痛みや出血を伴う

歯周病が進行するとこの溝が深くなり、炎症を起こした歯肉にプローブが触れることでチクッとした痛みや出血を伴うのです。

それだけでなく、歯肉に腫れはないか、歯がグラグラしていないかどうか、きちんと磨けているかなどもチェックします。

歯周病が疑われればレントゲン写真を撮影し、歯の周囲の骨の状態を確認します。

虫歯の検査

定期検診で行う検査とチクッとした痛みを感じる理由:虫歯の検査

歯周病だけでなく、虫歯ができていないかどうかも調べます。この虫歯検査でもチクッとした痛みを感じることがあります。

まずは歯の色の変化がないか、歯に穴が空いていないか、詰め物や被せ物の縁に段差や引っかかるところがないかなどで虫歯の有無をチェックし、もし、虫歯が疑われる箇所が見つかれば、レントゲン写真を撮影して確認するのが一般的です。

軟化象牙質の確認

軟化象牙質の確認

虫歯になると、最初に歯の表面のエナメル質が、次に象牙質が溶かされていきます。そして象牙質が虫歯になると軟化象牙質と呼ばれる軟らかい状態になります。

軟化象牙質は、触ると明らかに柔らかく、虫歯の進行度合いを知る上での指標となり、レントゲン撮影が必要かどうかを判断する際の手がかりとなるのです。

ただ、軟化象牙質が見つかったとしても、象牙質全体が軟化しているとは限りません。まだ健全な象牙質も残っており、その中には歯の神経が通っています。そのため、軟化象牙質に触れると、神経が刺激されてチクッとした痛みを感じることがあるのです。

定期検診で出血する理由

定期検診で歯肉から出血すると心配になる方もいらっしゃるかもしれません。以下では出血する理由について説明しましょう。

炎症の影響

定期検診で出血する理由:炎症の影響

炎症とは、体に何らかの刺激や損傷が加わった際に起こる体の防御反応です。たとえば、転んで膝を擦りむいた時、その部分が赤く腫れて熱を持つことがありますよね。あれも炎症の一つです。

炎症が起こると傷ついた箇所を治すために、まず血管が拡張します。同時に、血管の壁の構造が柔らかく変化し、血液中の修復成分が傷口に浸み出しやすくなります。血管の壁が柔らかくなると血液量が増加し、炎症部位は出血しやすくなるのです。

歯肉から出血は炎症のサイン

健康な歯茎の場合、歯と歯茎の溝は2〜3mmになりますが、軽度の歯周病では歯周ポケットは4〜5mm、中等度で5~6mm、重度ではそれ以上

定期検診で歯肉から出血するのは、まさにこの炎症が原因です。歯周病が悪化する前に歯肉炎を治そうのコラムでお伝えしたとおり、歯周病は、まず歯肉炎と呼ばれる歯茎の炎症から始まります。

この歯茎の炎症は、歯周病が悪化するに連れて慢性化します。歯周病が進行すると最終的には歯が抜けてしまうのですが、最後まで歯茎の腫れが続くことが多いのです。

炎症を起こした歯肉は、血管が広がり、血管の壁が軟らかくなっているので、触るだけでも出血してしまいます。これが、定期検診で歯肉から出血する理由です。

健康な歯茎のためにできること

健康な歯茎のためにできること

ここまで定期検診でチクッとする痛みや出血は歯肉の炎症が原因であると説明してきました。健康な歯茎であれば、痛みや出血を抑えることができます。そのためには、日頃から歯茎の健康を維持し、ケアを続けることが大切です。

セルフケアとプロフェッショナルケアの併用を忘れずに

まず実践していただきたいのが、丁寧なセルフケアです。歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に優しく当て、小刻みに動かして磨くことを習慣にしましょう。力を入れすぎると歯茎を傷つけてしまうため、軽い力で丁寧に磨くことがポイントです。

ただし、毎日丁寧なケアをしても気づきにくい歯茎の変化もあるため、歯科医院での定期検診も欠かせません。

セルフケアとプロフェッショナルケアの併用を忘れずに

予防歯科・メンテナンスのページでもお伝えしていますが、歯科医院でのプロフェッショナルケアでは、歯科の専用機材を用いたPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)による歯の清掃だけでなく、虫歯や歯周病などの早期発見・早期治療が可能になり、歯磨き方法や歯肉のケアに関するアドバイスを受けることもできます。

歯肉の健康は、糖尿病や心臓病などの全身疾患とも関連があるため、ぜひ、今日からできることから始め、健康な歯茎を育てていきましょう。

痛みや出血は歯肉の状態を教えてくれるサイン

痛みや出血は歯肉の状態を教えてくれるサイン

今回は、歯科の定期検診でチクッとした痛みや出血がある理由についてお話ししました。チクッとした痛みや出血の原因は、主に歯周病検査で行われるプロービング検査によるものです。

歯周病があると、プロービング検査時にチクッとした痛みが出ますが、健康な歯肉であれば痛みを感じることはほとんどありません。また、虫歯があると、それも痛みの原因となりえます。

歯科の定期検診でチクッとした痛みが出る、もしくは出血する時は、歯周病や虫歯などトラブルがある可能性が高いと考えられます。注意しましょう。

もし、定期検診の検査内容や検査方法について、ご質問やご相談のある方は、遠慮なくご相談ください。桜新町駅前歯科・矯正歯科は、一人一人の患者様に丁寧な説明と対応を心掛け、トータルバランスを意識した治療をご提供いたします。

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