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小児歯科

コツをつかんで虫歯予防!乳歯の正しい磨き方

「乳歯が生えてきたけど、歯磨きはどうしたら良い?」
「子どもの歯磨き、本当にこれで合っているのかな?」
「毎日泣かれてしまって、仕上げ磨きが大変」

育児に奮闘するママやパパにとって、お子さんの歯磨きタイムは悩みの種になりがちです。大切なお子さんの歯を虫歯にしたくないと思うあまり、つい力が入ってしまったり、うまく磨けずに焦ってしまったりすることはありませんか?

歯は、食事を美味しく食べたり、正しい発音で会話をしたりするために欠かせない大切な身体の一部。それは大人も子どもも変わりません。

乳歯には、将来生えてくる永久歯のために正しいスペースを確保したり、顎の発達を助けたりするという、成長期ならではの重要な役割があります。

特に乳歯には、将来生えてくる永久歯のために正しいスペースを確保したり、顎の発達を助けたりするという、成長期ならではの重要な役割があります。

そこで今回は、お子さんの大切な歯を守るために、今日からすぐに実践できる乳歯磨きのコツを解説します。完璧を目指さなくても大丈夫です。お子さんと一緒に楽しみながら、お口のケアを始めていきましょう。

乳歯について

乳歯には、乳中切歯(にゅうちゅうせっし)・乳側切歯(にゅうそくせっし)・乳犬歯(にゅうけんし)・第一乳臼歯(だいいちにゅうきゅうし)・第二乳臼歯(だいににゅうきゅうし)の5種類があり、上下左右合わせて20本生えています。

みなさんは、乳歯が何本あるかご存知ですか?答えは、上下あわせて合計20本です。

生後6〜7ヶ月頃に下の前歯から生え始め、次に上の前歯、そして奥歯へと順番に生えていきます。3歳頃までに20本が生え揃うのが平均的な流れです。

乳歯の生える順番は個人差が大きい

乳歯の生える順番は個人差が大きい

「育児書には6ヶ月と書いてあるのに、まだ生えてこない」と心配される保護者の方もいらっしゃいますが、歯の生える時期や順番には個人差があります。

1歳近くになって初めて生えてくるお子さんも珍しくありません。目安の時期とずれていても、焦らずに温かく見守ってあげてくださいね。

注意が必要な歯の形

注意が必要な歯の形~ 癒着歯、癒合歯

まれに、本来よりも歯の本数が少ない先天性欠如(せんてんせいけつじょ)や、隣り合う2本の歯がくっついて生えてくるケースがあります。

癒着歯(ゆちゃくし) 2本の歯がくっついていて、中の神経が1本につながっているもの
癒合歯(ゆごうし) 2本の歯がくっついているが、中の神経は別々になっているもの

これらは、歯と歯のつなぎ目に溝ができやすく、歯垢がたまって虫歯になりやすいという特徴があります。また、永久歯への生え変わりの際にスペースが足りなくなることもあります。もし形がちょっと違うかもと気づいたら、その部分は丁寧に磨くように意識し、歯科医院で相談してみましょう。

乳歯のうちからお手入れをしっかりすることで、後々生えてくる永久歯を守ることにつながります。「いずれ生え変わるから…」ではなく「永久歯が良い状態で生え変わるために」を意識してお手入れをしていきましょう。

乳歯はいつから磨く?何を使う?

乳歯磨きは、お子さんの成長ステップに合わせて、無理なく進めていくのがポイントです。

歯が生える前(0ヶ月~)はならし期間

乳歯はいつから磨く?:歯が生える前(0ヶ月~)はならし期間

歯が生えてくる前の段階でも、指でお口の周りや中を触れたりしながら感覚に慣れていくことをおすすめします。

赤ちゃんが機嫌の良い時に遊び感覚で行いましょう。これをしておくと、いざ歯ブラシが登場した時の抵抗感が少なくなります。

歯が生え始めたらガーゼ磨き

乳歯はいつから磨く?:歯が生え始めたらガーゼ磨き

最初の歯がちょこんと顔を出したら、ケアのスタートです。この時期は、まだ歯ブラシを使わなくても大丈夫。ぬるま湯で湿らせたガーゼや綿棒、市販の歯磨き用ナップなどを指に巻きつけ、歯の表面を優しく拭ってあげましょう。

授乳やミルクの後にサッと拭くだけで十分です。「食後はお口をきれいにする」というリズムを作ることが大切です。

上下の歯が生え揃ってきたら(1歳前後)歯ブラシデビュー

乳歯はいつから磨く?:上下の歯が生え揃ってきたら(1歳前後)歯ブラシデビュー

いよいよ歯ブラシの出番です。最初は、歯茎に当たっても痛くないよう、以下のポイントで歯ブラシを選んでみてください。

毛の硬さ

「やわらかめ」を選んでください。デリケートな歯茎を傷つけないようにします。

ヘッドの大きさ

お子さんのお口はとても小さいので、ヘッドはできるだけ小さくコンパクトなものを選びましょう。

柄(持ち手)

安全リング付きの子供用歯ブラシ

お子さんが自分で持つのは短くて安全リング付きのもの、保護者が使う仕上げ磨き用は柄が長くて操作しやすいものと、2本用意するのがおすすめです。

乳歯の磨き方のコツ

ここからは、いよいよ実践編です。どうすれば手早くきれいに磨けるのかポイントをお伝えします。

基本の姿勢は寝かせ磨き

乳歯の磨き方のコツ:基本の姿勢は寝かせ磨き

お子さんが立ったり座ったりした状態では、お口の中がよく見えません。基本は、保護者の方が足を広げて座り、その太ももの上にお子さんの頭を乗せる、寝かせ磨きの姿勢がベストです。

寝かせて磨くと、お口の中全体に光が当たりやすく、奥歯までしっかり確認できます。お子さんの両腕を太ももの下やご自身の足で軽く固定すると、急に動いた時の危険も防げます。

歯ブラシの扱いに注意し、ご家族ならではのルールを

お子さんが大きくなってくると「自分で磨きたい!」と言ってくることがあるかもしれません。そんな時は、歯ブラシの喉突き事故などに注意し、「歯ブラシを口に入れている時は歩いたり走ったりしない」「必ず座って行う」など、ご家族の中でルールを決めると良いでしょう。

動かし方は小刻みに1本ずつ

乳歯の磨き方のコツ:動かし方は小刻みに1本ずつ

乳歯は永久歯と比べてとても小さく、お子さんのお口も小さい時期です。歯ブラシを大きく動かすと、汚れが落ちないばかりか、歯茎にぶつかって痛い思いをさせてしまいかねません。

そこで正しい磨き方としては、歯ブラシの毛先を歯に直角に当て、5mm〜1cmくらいの幅で小刻みに振動させます。「1本の歯を10回〜20回磨く」イメージで、1本ずつ丁寧に移動していきましょう。

力加減は100~150g程度

乳歯の磨き方のコツ:力加減は100~150g程度

優しく力を抜いて丁寧に磨くようにしましょう。目安は100~150g。キッチンスケールを指で押してみると分かりますが、かなり弱い力です。

しっかり磨こうとすると、ついゴシゴシと磨きたくなってしまいますが、ブラシを手の甲でこすっても痛くないくらいの優しさを意識してください。

上唇小帯(じょうしんしょうたい)に注意する

乳歯の磨き方のコツ:上唇小帯に注意する

仕上げ磨きの際に注意していただきたいことは、上の前歯の辺りにある小帯(しょうたい)と呼ばれるスジのような部分です。これは歯茎の真ん中にあるため、どうしても前歯が磨きにくくなります。

ただ、この上唇小帯に歯ブラシの毛先が当たると、強く痛みを感じたり、傷ができたりするので注意が必要です。

そこで上の前歯を磨くときは、歯ブラシを持っていない方の人差し指で上唇を優しく持ち上げ、このスジを指でカガードしながら磨いてあげてください。これだけで痛みがなくなり、嫌がらなくなるお子さんも多いですから、ぜひお試しください。

お子さんが使う歯ブラシと仕上げ磨きで使う歯ブラシを分ける

乳歯の磨き方のコツ:お子さんが使う歯ブラシと仕上げ磨きで使う歯ブラシを分ける

お子さんが使う歯ブラシは、噛んでしまったり、力を入れて磨いたりすることで毛先が広がりやすくなります。

今朝気が広がった歯ブラシでは磨き残しを取るのが難しいため、できれば本人が使う歯ブラシと、仕上げ磨きで使うための歯ブラシを分けることをおすすめします。

歯磨きを楽しい時間にする

乳歯の磨き方のコツ:歯磨きを楽しい時間にする

歯磨きを嫌がってしまうお子さんについては、歯磨きのグッズを好きなキャラクターにしてみたり、絵本やアプリを使ってみたり、好きな人形に歯ブラシを持たせて磨くなど、歯磨きをするのが楽しい時間になる工夫してみましょう。

ぜひ、お子さん本人だけではなく、ご家族も一緒に歯磨きタイムを楽しんでみてください。

フッ素入り歯磨き粉の効果的な使い方

フッ素入り歯磨き粉の効果的な使い方

歯磨きの際は、ぜひフッ素入りの歯磨き粉も使用してみてください。虫歯予防によく効くフッ素の役割とは?のコラムでも解説したように、フッ素は歯の質を強くし、虫歯菌の活動を抑えてくれます。

正しく使えば、高い虫歯予防効果が得られるので、年齢に合わせた推奨濃度と使用量を守って、安全に活用しましょう。

4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法

4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年1月)
(日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会)
より引用

なお、お子さんが誤って大量に飲んだりはしないように、手が届かないところで保管するなど、管理には注意するようにしましょう。

お子さんの歯の定期健診も忘れずに

お子さんの歯の定期健診も忘れずに

乳歯の磨き方は、お子さんの成長に合わせたステップで進めるのがポイントになります。フッ素入り歯磨き粉を正しく活用しつつ、歯磨きの時間を親子の楽しいコミュニケーションタイムにすることも、長く続けるための秘訣といえるでしょう。

とはいえ、ご家庭でのケアだけでは落としきれない汚れや、気づきにくいお口の変化もあります。小児歯科のページでもお伝えしているように、シーラント塗布のような予防処置や、虫歯の早期発見など、歯科医院でしかできない対策がありますので、定期健診を受けることはとても大切です。

小さなうちから歯のクリーニングが習慣化できると、大人になった時に歯をしっかり守る意識にもつながっていきます。お子さんのお口のことで不安なことやご質問がある際も、ぜひお気軽に桜新町駅すぐそばの桜新町駅前歯科・矯正歯科へご相談ください。

 

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